一月前に「日本学術会議の運営について」の記事を書きました。そこでは、今年の10月から始まる第23期の運営体制のあり方について、とくに、会長選挙等の
「透明性」の確保が必要だと述べました。実際、10月1日には、会長選挙によって、前期からの大西隆氏が再任されました。一般の方々にも学術会議を理解していただけるように、第23期会員の方々には、「10年目の見直し」に向けて、以下のような課題も認識して活動を進めていただきたいと思います。
2014年10月13日月曜日
2014年9月14日日曜日
日本学術会議の運営のあり方について
日本学術会議の会員として11年務めてきましたが、今月末で任期を終えることになります。日本学術会議は1949年に設置され、これまでにいくどかの制度的な変更がありました。最近では、2005年にそれまでとは違った方式で会員を選出するなどの改革が行われ、10年後の2015年にそれが評価されることになっています。
一会員として、現在の日本学術会議の運営のことを関係の方々にお伝えしたいと思います。会員としての活動については別の機会に報告したいと考えています。
一会員として、現在の日本学術会議の運営のことを関係の方々にお伝えしたいと思います。会員としての活動については別の機会に報告したいと考えています。
2014年7月16日水曜日
論文査読の陥穽
研究論文はピアレビューによってその質が保証されるというのが一般的です。しかし、驚くべきことが起きていました。
SAGE社の出版する雑誌で60本の論文撤回 1人の著者が複数の別名を使って自分の投稿論文を自分で査読
内容がどうのこうのとことではなく、査読をごまかしたというわけです。最近は、投稿論文の査読をオンラインで行うことが多いことから、起きたことだということでしょうか。SAGE社は more than 700 journals and over 800 books を刊行しているとのことです。論文誌ごとに査読者候補のリストを作っているでしょうから、そこに、たくさん偽名で登録をしておいて、自らの論文を「査読」したということでしょう。
SAGE社の出版する雑誌で60本の論文撤回 1人の著者が複数の別名を使って自分の投稿論文を自分で査読
内容がどうのこうのとことではなく、査読をごまかしたというわけです。最近は、投稿論文の査読をオンラインで行うことが多いことから、起きたことだということでしょうか。SAGE社は more than 700 journals and over 800 books を刊行しているとのことです。論文誌ごとに査読者候補のリストを作っているでしょうから、そこに、たくさん偽名で登録をしておいて、自らの論文を「査読」したということでしょう。
2014年7月15日火曜日
学術界における「抵抗的意見」とは?
ある学術的な組織のある委員会の委員長が審議の経過を報告した公開文書に、
との表現を見て、これが科学者コミュニティで議論した総括だというのは、あまりにも残念な気持ちになりました。なにか、最初から決まっていることを結論づけるために、形式的に議論したというだけのことだったのでしょうか。
・・・にあたり、それがやや革新的であったためか、多くの抵抗的意見が○○○○○○の中で出された。しかし、本委員会委員の方々の真摯な議論と積極的な支持により、すべてを乗り越えることができた。
との表現を見て、これが科学者コミュニティで議論した総括だというのは、あまりにも残念な気持ちになりました。なにか、最初から決まっていることを結論づけるために、形式的に議論したというだけのことだったのでしょうか。
2014年4月19日土曜日
学術界はこれまでの研究不正や業績誇称で何を学んだのか?
2010年のアニリール・セルカンに関わる研究不正のことでわれわれは何を学んだのでしょうか?最近のSTAP細胞論文のことで思い出します。
4年前に記事「知を窃(ぬす)んで地に落とす」を書きました。この「セルカン事件」では、東京大学に対する申立に対して、大学による調査委員会によって当人の学位論文に大量の剽窃等のあることが確認されて、東京大学創立以来、初めての学位取消が行われました。また、当該研究科において学位審査に関わった教員の処分とともに、再発防止策がとられたということです。しかし、この事件はこうした狭義の「研究不正」ということだけではありませんでした。
4年前に記事「知を窃(ぬす)んで地に落とす」を書きました。この「セルカン事件」では、東京大学に対する申立に対して、大学による調査委員会によって当人の学位論文に大量の剽窃等のあることが確認されて、東京大学創立以来、初めての学位取消が行われました。また、当該研究科において学位審査に関わった教員の処分とともに、再発防止策がとられたということです。しかし、この事件はこうした狭義の「研究不正」ということだけではありませんでした。
2014年3月16日日曜日
自律的な学術公正性の確保に向けて(追記)
最近のSTAP細胞の論文についての調査委員会の中間報告や、その論文の筆頭著者の学位論文のことについてのさまざまな情報を知るにつけ、ますます学術界の現状に、そこに身を置く一人として、大きな責任を感じます。
先日、ある会合で以下のような意見を述べました。とくに今回の件を意識したものではなく、最近、見聞きしていたことからの発言です。
研究に携わる者が一人の独立した研究者として自律的に責任ある行動をとることが前提となって、社会から学術界における研究の自由が認められているといえるでしょう。
先日、ある会合で以下のような意見を述べました。とくに今回の件を意識したものではなく、最近、見聞きしていたことからの発言です。
資料には、「次代を担う人材育成をしているのか」、また、「優秀な若手研究者が育ちにくいのではないか」ということが課題とされていますが、若手だけではなく、次の世代を育てるような研究者が育っているのか、ということが問題ではないでしょうか。つまり、研究はしているのかもしれませんが、次の世代を育てるような形で研究しているのかどうか。私は疑問に思います。特に最近の若い方が、「論文」は書けても、議論の場とか、文書をまとめるときに論理的な素養について「えっ」と思うようなことをたびたび経験しています。研究を通じて研究者を育てるという体制がとれているのかどうかということを強く意識すべきだと思います。研究体制そのものに対する欠陥というのがかなり現れてきているのかも知れません。こうした認識を持てるものかどうかも考える必要があるのではないかと思います。
研究に携わる者が一人の独立した研究者として自律的に責任ある行動をとることが前提となって、社会から学術界における研究の自由が認められているといえるでしょう。
2014年3月3日月曜日
ピアレビューの陥穽
驚きました。いまもなお、といってはなんですが、こういうことは繰り返されるのでしょうか。
国立国会図書館のカレントアウェアネス・ポータルに
「SpringerとIEEE、機械生成されたでたらめな論文120本以上をプラットフォームから削除」という記事が出ています。
もとのNature News 2014/02/24 は
Publishers withdraw more than 120 gibberish papers
にあります。
国立国会図書館のカレントアウェアネス・ポータルに
「SpringerとIEEE、機械生成されたでたらめな論文120本以上をプラットフォームから削除」という記事が出ています。
2014年2月24日付けのNature誌の記事で、SpringerとIEEEの商用プラットフォームに収録されている会議録論文の中に、機械生成されたでたらめな論文120本以上が含まれていたことが報じられています。現在はこれらの論文は削除されているとのことです。
もとのNature News 2014/02/24 は
Publishers withdraw more than 120 gibberish papers
にあります。
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